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冷えと関節痛(2020年11月)

関節痛は、長い時間同じ姿勢をしていた時や朝起きた時に感じることが多く、ひじや膝、指などに起こりますが、特に膝の関節には常に体重の4~6倍の負荷がかかっているため関節痛が起こりやすい部位です。原因の1つに変形性膝関節症があげられますが、これは膝の関節の軟骨が摩擦などですり減る慢性的な炎症や変形が起こる病気です。寒い時期は血管が収縮することにより体温が低下し関節や末端などの冷えを引き起こすため、血流不足によって軟骨などに栄養もいきわたりにくくなることや筋肉の緊張やこりによっても痛みを感じやすくなるため、冷えを取り除くことが関節痛緩和につながります。  お風呂でじっくりと全身を温めたり、患部をサポーターなどで保護すると冷え取りになります。膝周りのストレッチや膝をささえる筋肉を鍛えると血流改善や熱産生につながります。ただし、痛みが強い時は無理に運動したり温めたりせず、腫れや炎症がある時は早めに受診しましょう。  日頃から正しい歩き方を習慣づけ、お尻の筋肉である大殿筋と、股関節を閉じる働きを担っている筋肉である内転筋を鍛えると、膝の痛みの予防になります。背筋を伸ばし歩幅を大きくとるようにして、膝が自然と伸びるようにかかとから着地する歩き方を心がけましょう。信号やエレベーターを待っているちょっとの時間に片足立ちをしたり、椅子に腰かけ片足ずつ上げる運動も効果的です。正座やあぐらといった膝に負担をかける座り方は避け、適正体重の維持も重要です。軟骨を形成しているグルコサミンを多く含むカニやエビなどの甲殻類や、ヒアルロン酸を含む牛・豚・鶏肉の軟骨やきのこ類、おくらなどを意識して摂りましょう。

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