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新型コロナワクチン(2021年5月)


従来のワクチンは、弱毒ウイルスまたは生ウイルスの抗原(生体に免疫応答を引き起こす物質)を接種して、身体内で抗体(抗原を体外へ排除するために作られる免疫)を誘発させるものでした。ワクチンを接種しているとすでに同じ抗原が身体内に入っているために、すぐに反応して抗体をつくり、感染防止や重症化予防の効果がでます。新型コロナウイルスのワクチンは遺伝子ワクチンで、遺伝子を接種することで身体内で抗原をつくらせ、それに対する抗体を獲得するという方法です。
 通常は3週間の間隔で2回接種します。最も発症予防効果が得られるのは、2回目を接種してから7日程度経ってからです。肩に近い三角筋に筋肉注射をしますが、腫れや痛みなどの副反応があらわれることがあるため、利き腕の逆側に接種し、2回目も同じ側の腕に接種するのが通常です。ただし、副反応が強くでた場合は、反対の腕に接種する場合もあります。2回接種の間隔が長くあいてしまった場合は問題ありませんが、日にちをあけずに接種した場合は2回目を接種しなおすことがありますのでご注意ください。発症予防効果は90%近く、感染拡大防止につながると言われています。新型コロナウイルスに既に感染した場合は、感染直後は再感染しにくいため、数か月は接種を延期してもかまいません。
 副作用には、接種部位の腫れや痛みの他、倦怠感や発熱が接種者の約10%に出現し、アレルギー反応がでる場合もありますが、発症予防効果は高いため、お住いの市区町村から接種のご案内が届きますので、かかりつけ医と相談しワクチン接種について検討しておいてください。ただし、ワクチン接種後も感染の可能性はゼロではないため、マスクの装着や手指消毒、密を避ける生活は継続するよう心がけましょう。

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