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生活習慣病・ドライアイ(2023年7月)


 涙は、涙腺から血液でつくられています。約98%が水で、残りはナトリウムやカリウムなどの電解質や、たんぱく質、酵素などが含まれています。通常は1分間に1マイクロリットル(1mlの千分の1)くらい流れ、目の表面を覆い、目を感染や乾燥から守る・細胞の活動をコントロールする・まばたきを円滑にするといった役割を果たしています。ドライアイは、この涙の量が不足したり、質のバランスが崩れることによって、涙が均等にいきわたらなくなる病気で、近年増加傾向にあり、患者数は約2,200万人といわれています。

 症状としては、目が乾くだけでなく、目が疲れやすい・物がかすんで見える・ゴロゴロする・光を眩しく感じる等、様々で、進行すると、視力低下や痛み、角膜上皮剥離等を発症することもあります。加齢だけでなく、コンタクトレンズの装用、スマホやパソコン、夜更かし、エアコンの長時間使用による部屋の乾燥などでおこるため、生活習慣病の1つでもあります。電子機器は長時間の使用を避け、こまめに休憩をとったり、意識的にまばたきをするように心がけましょう。目を大きく見開かずに済むよう、パソコンの画面は目の位置より下に置くようにしてください。エアコンの風邪は直接当たらないようにし、室内は加湿を心がけましょう。十分な休息をとっても症状がおさまらない時は、目が傷ついていることもあります。

 点眼薬には、水分を補給し傷ついた角膜を修復するタイプのものや、涙の各成分に直接働きかけるタイプなど種類がいくつかあります。点眼薬で効果が得られない場合は、涙点にシリコンや合成樹脂製の涙点プラグを挿入し涙の流出を抑えることで、涙を目の表面にためる涙点閉鎖治療などもあるため、早期に受診しご相談してください。

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