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認知症予防の食事(2021年8月)


認知症は大きく分けてアルツハイマー型と脳血管性の2種類があります。認知症の約60%を占めるアルツハイマー型は脳内にアミロイドβ(ベータ)という異常たんぱく質が蓄積することで脳細胞が破壊され、認知機能が低下していきます。発症には、抗酸化物質の不足、塩分や脂肪の摂りすぎ、ミネラル不足等の食生活の偏りが大きく関与しています。塩分や脂肪(コレステロール)は血管を傷つけ動脈硬化を促進させ、抗酸化物質不足は活性酸素(物質を酸化させる化合物)が増えて新陳代謝が滞ることで老化が進むと言われています。
 バランスの良い三度の食事の中でも積極的に摂るよう心がけてほしい食材は、青魚・野菜・果物・大豆製品等です。青魚にはDHA(ドコサヘキサンエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富に含まれ、悪玉コレステロールを減らし血液をサラサラにする効果があります。青魚の他には、鰻や鮪のトロ、真鯛などもお勧めです。赤ピーマンや柿に含まれるビタミンC、かぼちゃやホウレン草に含まれているビタミンE、茄子や生姜、ぶどうに含まれるポリフェノール、トマトやスイカ、パプリカ等に含まれるリコピンなどは抗酸化作用があります。視覚や聴覚から得た情報をスムーズに脳に伝える神経伝達物質を生み出すレシチンという脂質が不足すると記憶力の低下を引き起こすため、レシチンを多く含む納豆や豆腐などの大豆製品もしっかり摂りましょう。
 また、有酸素運動によって酸素が脳の血管に送り込まれると脳内の血液が豊富になりニューロンという脳の神経細胞が新しく作られます。少し息が上がるくらいの速さのウォーキングを10分程度するだけで認知機能が向上するため、毎日継続すると効果的です。

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