健康の維持こんにちは保健師です!
RSウイルス感染症(2024年5月)
RSウイルスによって引き起こされる呼吸器感染症は、2歳までにほぼすべての子どもに感染するとされています。その後も生涯にわたって何度も感染と発症を繰り返したり、何度も感染を繰り返して症状が軽くなることで罹っていることも知らずにいる場合もあります。潜伏期間は4~5日で、鼻水や咳などの風邪症状で発症し、多くの方は数日で回復します。発熱には個人差があり、38度以上の高熱が出たり、熱が上がったり下がったりする場合もあります。喘息や糖尿病、心臓病などの基礎疾患のある方や高齢者では、気管支炎や肺炎を引き起こすことがあり、60歳以上で毎年4500人程の方が亡くなっていて、注意が必要な感染症です。
感染経路は、咳やくしゃみなどの飛沫感染と、感染者との握手やドアノブや手すりなどを触ったりすることによる接触感染とがありますが、はしかや水ぼうそうのように空気感染はしません。感染者数は、近年では、春から初夏にかけて増加し夏にピークとなっています。特効薬はなく、症状にあわせた対症療法が基本となり、市販の解熱鎮痛剤や水分補給などで治ることが多いです。予防と対策には、鼻水や咳などの症状がある時にはマスクを着用し、日頃からのこまめな手洗いが重要です。石鹸と水で手指から手首にかけて20秒以上しっかり洗いましょう。睡眠や栄養などをしっかりとり、免疫力をつけておくことも大切です。家族に罹患者がいる場合は、洗面器やタオルなどの共有は避け、室内の定期的な換気を心がけてください。
任意接種となりますが、今年から60歳以上を対象とした感染予防のためのワクチン接種ができるようになりました。対象となる方は、かかりつけ医にご相談してください。