加齢と下肢静脈瘤(2025年9月)

下肢静脈瘤は、この弁が壊れてしまい血液が脚に溜まるようになることでおこる良性の進行性疾患です。原因には、遺伝的な要因や妊娠、出産、長時間の立ち仕事などの他、加齢によって静脈壁が衰え血液の圧力に弱くなるため、高齢者に多くおこりやすくなります。脚の表面に血管がボコボコと浮き出たり、むくみやだるさ、脚がつりやすい、かゆみや色素沈着などの症状がでることがあります。
日頃から、かかとの上げ下げや、ふくらはぎのストレッチ、脚のマッサージなどで血行を良くするとともに、長時間の立ちっぱなしや座りっぱなしは避け、1~2時間に1回は脚を動かすようにしてください。腹圧が上昇すると脚の血流が悪くなるため、肥満や便秘には気をつけましょう。ハイヒールはふくらはぎの筋肉がしっかり使えず血液の循環が悪くなるため、ヒールの低い靴がお勧めです。下半身の血行が悪くなる締め付ける下着などは避けましょう。
下肢静脈瘤は血管の場所によって種類があります。症状が日常生活に影響する場合等は、かかりつけ医や血管外科、形成外科や皮膚科等を受診し、適切な対処法や治療について早めにご相談してください。