健康の維持こんにちは保健師です!(最新号)
寒い季節の痛風対策(2025年1月)
風が吹くだけで痛みを感じるため痛風と名付けられました。尿酸の血中濃度が高く結晶が関節に蓄積し、炎症発作が起きる病気です。国内の患者数は100万人を超え、予備群の高尿酸血症者は1,000万人とも言われています。腎臓で除去される尿酸が少なすぎるか、身体内でつくられる尿酸が多いことでおこります。食品に含まれているプリン体は代謝されると尿酸になりますが、血液中に含まれる尿酸の8割程度はプリン体摂取とは関係なく新陳代謝で生成されるため、レバーや干物などのプリン体含有量が多い食べ物を避けても尿酸値が上昇することが多くあります。
夏は汗をかくため身体内の水分が失われ尿量が減ることで尿酸が排出されにくくなり発症することが多いのですが、冬場の原因は、寒さによる血行不良や運動不足などによって尿酸が結晶をつくりやすくなることがあげられます。よって、手足を温めることが痛風発作の予防につながります。入浴はシャワーですませずに、38から40度のぬるめのお風呂に15分ほど浸かるのも効果的です。内臓脂肪の蓄積は尿酸産生を亢進させたり、インスリン抵抗性(ブドウ糖をエネルギーに変換できない状態)により尿酸の再吸収が促進されるため、暴飲暴食は避け適正体重を保ちましょう。尿酸値の高い方は、1日2リットル以上の水分摂取が必要です。喉が渇いていなくても水や麦茶などのカロリーやカフェインの含まれない飲み物でのこまめな水分補給が大切です。ストレスは交感神経の働きが強まり代謝が活発化されるため尿酸が促進されます。ストレスの解消と血流を良くする、ウォーキングなどの有酸素運動がお勧めです。痛風発作を予防して、寒い冬を快適に過ごしましょう。