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インフルエンザを予防しよう(2023年10月)

 インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる急性ウイルス性疾患です。季節問わず乾燥や低温の場所で長く生存できるウイルスで、空気中では湿度が50%以上あると8時間ほどの寿命があり、乾燥状態では1日以上生存します。例年11月頃から増え始め、1月頃に流行がピークに達し4月過ぎに収束しますが、猛暑による涼しい室内で過ごすことが多かったことや、海外からの渡航制限がなくなったことにより、今年は8~9月の都内感染者数が多い状況でした。

 喉の痛みの他、発熱・咳など、新型コロナ感染症と区別がつきにくく、また早い段階での治療が効果的ですので、早期に受診し診断してもらいましょう。自己判断で抗ウイルス薬などを飲んでしまうと、薬剤耐性ウイルスを誘導することもありますので、必ず医師の判断のもと治療をしてください。発症してから3~7日間はウイルスを排出し、熱が下がっても2日間は感染させる可能性があります。学校保健法では出席停止期間を「発症から5日後、かつ解熱から2日後まで」と定めています。職場復帰できるタイミングについては、会社で特に定められていなければ、発症から5日及び解熱から2日間経過してからと考えたほうが良いでしょう。

 手あらいとうがいは基本です。日頃から免疫力を高める生活習慣を身につけて、感染しないよう心がけてください。栄養のある食事で体力の保持を、そしてウォーキングなどの有酸素運動で心肺機能を高めておきましょう。取っ手や机などの日頃使用する物は、アルコール度60%以上のウエットティシュ等で拭き取る事も有効です。ウイルスを吸い込むことを防ぐマスクの着用は感染防止に役立ちます。発症と重症化予防には、予防接種を受けておくと安心ですので、かかりつけ医にご相談ください。

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